食育コラム

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食品ロスを減らそう

こんにちは!

さつまいも、栗、さんま、、、秋の味覚にワクワクしているたらこです!(^^)!

皆様は食欲の秋でついつい食べすぎちゃってないですか。(私は食べすぎちゃってます(;_;

でも、「あれ、冷蔵庫の奥に賞味期限切れの食べ物が」、「美味しくて作りすぎちゃった」などなど、こんなことないですか?

今回は、「食品ロス」について、ご紹介させていただきます。

 

食品ロスという言葉を耳にしたことがありますか?

実は私たち生活の中で、思わぬところで食品ロスが発生しているのです。

●食品ロスとは?

 食品ロスとは、本来食べられるのに捨てられてしまう食品のことです。

例えば、こんな経験ありませんか?

・外食で注文しすぎて、残してしまう。
・スーパーで食材を買いすぎて、腐らせてしまう。
・冷蔵庫の中で消費期限や賞味期限を過ぎてしまう。
・野菜のヘタや、皮を必要以上に切り落してしまう。

実は、こういった小さな行動が積み重なって、驚くべき数字になっているんです。

日本の1年間の食品ロス量は、472万トン(2022年度)にも達します。

食品ロスは、飲食店やスーパーマーケットで発生していると思いがちですが、この膨大な量の半分、つまり236万トンが私たちの家庭から出ているのです。

食品ロスは、食材を無駄にしているだけでなく、環境的にも経済的にも問題となっていて、1年間で4兆円の経済損失にもなるとされています。

 

家庭でできること

 食品ロスを減らすには、〇〇すぎないことが大切です。

自分に適した量を知り、食品ロスの削減で家庭への負担も減らしましょう。

 

賞味期限と消費期限

 食品を買うとき、食べるときの基準として、賞味期限や消費期限を気にしてませんか?この2つの期限、正確に理解できているでしょうか。

 消費期限:安全に食べられる期限のこと。(早く悪くなるもの)

 賞味期限:品質が変わらずに美味しく食べられる期限。(劣化が比較的遅いもの)

賞味期限を過ぎてもすぐに食べられなくなるわけではありません。食べられるかどうか確認する習慣をつけましょう。

※どちらの期限も、未開封の場合の期限です。開封した場合は、期限に関わらず商品の状態を確認しましょう。

 

《てまえどり》

 てまえどりとは、商品棚の手前からとることです。購入してすぐに食べる場合は、消費期限、賞味期限が迫った商品を積極的に選んでみませんか?

 

その他にも、家庭以外でもできる、食品ロスを減らすための様々な取り組みをご紹介します。

 

《3010運動(さんまるいちまる運動)》

https://www.env.go.jp/recycle/food/3010pop.html

 宴会の時の食品ロスを減らすためのキャンペーンです。

乾杯からの30分間とお開き前の10分間は、自分の席で料理を楽しみ、食べ残しを減らすことを推進しています。宴会など、大人数が集まると会話に集中して、せっかくの料理が食べられないことがありますよね。みんなで料理に集中する時間を作り、みんなが楽しめる場にしましょう。

 

《mottECO》 https://www.env.go.jp/content/900533535.jpg

飲食店で食べきれなかった料理を「お客様の自己責任で」持ち帰ることです。

食べきれる量を頼むことが一番ですが、もし食べきれなかった場合は、お持ち帰りができるのかを確認してみることもおすすめです。

※衛生の観点から、生ものや食中毒のリスクが高いものは持ち帰るのを止めましょう。持ち帰った料理はできるだけ早めに食べましょう。

 

《食品ロスダイアリー》 https://www.env.go.jp/content/000062442.pdf

自宅で発生する食品ロスを調べるための教材になっています。こちらで紹介しているのは、こども向けに環境省が作成したものですが、他の自治体が作成したものや、アプリなどもあり、自分にあったものをぜひ活用してみてください。

徳島県のテストでは、食品ロスの量を計量するだけで食品ロスを約2割も減らすことができました。

 

マスヤの取り組み

マスヤでは、「つくりすぎない、ムダにしない」実践しています。そのために、販売予測の精度を高め、必要な分だけ作ることを意識しています。

それでも余った商品は、協賛品として有効活用しています。

こうした取り組みの結果、マスヤでは製品化後の廃棄は“ゼロ”を達成しています!

また、生産過程でのロス削減にも取り組んでいます。

例えば、賞味期限を延長することで、店頭に並べられなくなる商品を減らしています。ほかにも、製造中にできた割れ、変形、海苔がつかなかったおせんべいは「お徳用」として販売。それでも使えないものは、家畜の飼料として再利用しています。

 

専門家からのアドバイス

 食品ロスには、食品関連業者から出る事業系食品ロスと、食べ残しなどの一般家庭から出る家庭形食品ロスがあり、事業系の食品ロスの方が多かったのが、2022年の報告では50%ずつとなっています。年々減少傾向にありますが、台所からはじめる環境対策として、今回紹介された方法を生活の中で実践することが大切です。子ども達も学校で食品ロスについて学び、給食時間にできることから実践していますし、給食室でも野菜の切り方の工夫などを行っています。ご家庭でも、残り食材をお好きな料理、例えばお好み焼きやカレーなどに入れるような食品ロス対策メニューを定期的に作ってみるのはいかがでしょうか。日ごろから、工夫を楽しみながら取り組んでみましょう。

 

最後に

 食品ロスの削減といわれると、1人の力ではどうにもならないと感じてしまう方もいらっしゃるかもしれません。でも、自分の家計の節約と思えば、意識しやすくなるのではないでしょうか。まずは、自分が出してしまっている食品ロスがどのくらいなのか知ることが、削減への大きな一歩になります。1人1人の意識や行動が、大きな力になります。世界のため、環境のためと思えなくても、自分のために、食品ロスについて改めて考えてみてはいかがでしょうか。

 

監修:福岡女子大学 国際文理学部 食・健康学科 梅木陽子先生

 

参考文献・サイト

・食品ロス削減特設サイト(消費者庁)

https://www.no-foodloss.caa.go.jp/index.html

 

・食品ロスによる経済損失および温室効果ガス排出量の推計結果

https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_education_cms201_20240621_0003_attached.pdf

 

・我が国の食品ロスの発生量の推計値(令和4年度)の公表について(環境省)

 https://www.env.go.jp/press/press_03332.html

 

・残さず食べよう!30・10(さんまる・いちまる)運動(長野県庁)

https://www.pref.nagano.lg.jp/haikibut/kurashi/recycling/shigen/kenminundo/campaign.html

 

・賞味期限と消費期限(NPO法人日本もったいない食品センター)

 https://www.mottainai-shokuhin-center.org/column/

 

・平成29年度徳島県における食品ロス削減に関する実証事業の結果の概要

https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/information/food_loss/efforts/pdf/efforts_180703_0003.pdf

 

 

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おにぎり倶楽部 運営事務局

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コメント一覧

  1. おうどん さん

    食品をついつい安くなってたりしたら買ってしまい、気が付くと消費期限が切れていたりします。この頃は、買い物をメモしてそれ以外は買わないように気をつけるようにしています。 色々勉強になります。