食育コラム

管理栄養士のたらこ 管理栄養士のたらこ

食中毒に気をつけましょう

こんにちは。管理栄養士のたらこです。

暑い日が続いていますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?

前回のひよこの投稿を参考に、引き続き体調管理に気をつけていきたいですね☺

 

みなさん、突然ですが、8月は「食品衛生月間」です。

食品衛生月間とは、厚生労働省が、食中毒の防止と衛生管理の向上を特に頑張りましょうとしている月間で、8月1日~8月31日に実施されています。

ということで、今月のコラムのテーマは「食中毒に気を付けよう」です。

みなさんが安全でおいしい食事を楽しめるように、食中毒を予防していきましょう!

 

●食中毒とは?

食中毒とは、 細菌やウイルス、有毒な物質がついた食べ物を食べることによって、下痢や腹痛、発熱、吐き気などの症状が出ることです。

食中毒と聞くと、細菌やウイルスによるものをイメージしがちですが、寄生虫や自然毒など、大きく以下の4つの原因に分けることができます。

その中でも、暑くなる夏には細菌による食中毒が多くなるため、要注意です。

特に、今年は猛暑続きで、食材も腐りやすかったり、細菌も増殖しやすかったりと細菌による食中毒が起こりやすい環境です。そのため、いつもよりさらに食中毒への意識を高めていきましょう。

 

夏場は、細菌による食中毒に気をつけましょうとお伝えしましたが、実際、どんな食材が危険なのか分からないですよね。

 

例えば、魚では、寄生虫による食中毒の被害が特に多いです。アジやサバ、サケ、イカに存在するアニサキスや、ヒラメにいるクドアなど毎年、多数の被害が出ています。 

野菜は、細菌による食中毒が多いです。汚染された野菜を、洗い方が不十分のまま食べてしまったり、調理後のおかずから細菌が検出されたりすることもあります。また、野菜と間違えて、毒のある植物をたべてしまう事件もよく発生しています。

お肉類は、細菌・ウイルスや寄生虫による食中毒が多いです。食中毒の例として、牛肉だと、病原性大腸菌やカンピロバクターなど、豚肉では、E型肝炎、有鉤条虫(寄生虫)、鶏肉では、カンピロバクターあげられます。細菌やウイルス、寄生虫は加熱で殺すことができます。お肉の生食や加熱不足にはよく注意し、食中毒を予防していきましょう。

昨年の食中毒の原因食品別の発生件数を見ても、魚介類が多く、次に野菜、肉類と続いています。2位の原因食品不明でも、魚介類や肉類が関係しているのでは疑われるものが多いです。

そして、6位の菓子類ですが、わたしも気になって、どのような事件例があるのか調べてみました。すると、手作りされている生菓子や半生菓子が原因となることがあったみたいです。

どうしても、加熱がしずらく、水分量が多い生菓子は細菌が増えやすいため、消費期限をしっかりと守り、少しでも異変を感じたら食べるのをやめましょう。

 

●食中毒の対策

食中毒についてお話させていただき、なんとなく意識が高まってきたのではないでしょうか。

みなさんの普段の生活中に危険な箇所は無いか、セルフチェック表で確認してみましょう。


 

☆特にこれから気をつけてほしいこと

今からの秋にかけて、遠足や運動会、また、お出かけ、BBQなどをする機会も増えてくるのではないでしょうか。外で食事をしたり、調理をしたりするときは、環境も整ってないことも多いので、特に気を付けましょう。

 

●もし食中毒になってしまったとき

食中毒の対策についてお話させていただきましたが、やはりどんなに気をつけていても、食中毒になってしまう場合もあります。

そんな時は、正しい対応を行い、被害を広げないようにしましょう

保健所は原因の特定や、食中毒の発生状況の確認のために、皆さんや医療機関に聞き取り調査を行います。そのため、思い出せるだけの食事記録や、実際に食べたものがある場合は、それも残しておきましょう。

 

専門家からのコメントやアドバイス

不運にも食中毒になってしまったら、下痢止め薬は服用しないようにしましょう。病原細菌や寄生虫が体の中にとどまり、症状が悪化することがあります。もし、これまでに経験したことがないような強い腹痛に襲われたときは、迷わず医師の診断・治療を受けてください。

熱中症対策としてスポーツ飲料を携帯している人も多いと思いますが、スポーツ飲料は金属製の水筒に入れることを避けましょう。スポーツ飲料の酸性度は強く、過去には内側が傷ついた金属製の水筒にスポーツ飲料をいれたため、金属成分が過剰に溶け出して食中毒が起きたこともあります。最近は、冷やしたペットボトルごと保温できる容器も販売されていますので、これらを活用してみてみましょう。

 

≪まとめ≫

実は、食中毒はとても身近に潜んでいます。そんな中で、私たちが日常的に安全な食事ができているのは、皆さん1人1人が当たり前のように、加熱や保存を行い、危険なものを食べないということを知っているからです。

ただ、今年のようなひどい暑さや、ちょっとした気のゆるみがきっかけで、食中毒は誰にだって襲います。子供や認知機能が落ちたご高齢の方はさらに危険度は高まります。

このコラムを機に、ぜひみなさんでもう一度、食中毒の対策について考えてみましょう。

 

監修:福岡女子大学 国際文理学部 食・健康学科 小林弘司先生

 

第4回目の食育コラムはいかがでしたか?

感想や気づいたことなどありましたら、こちらのコラムにコメントを是非お願いします!☺♫

 

 

 

 

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おにぎり倶楽部 運営事務局

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コメント一覧

  1. >おつきさん こんにちは!(^^)!いつもコメントありがとうございます!!1つ1つ考えていくと、たくさん注意点がありますけど、おつきさんがおっしゃるとおりで基本が一番大事です!!!基本をおさえて、食欲の秋も楽しんでいきたいですね( *´艸`)

    たらこ
    たらこ
  2. >いわかっちゃんさん コメントありがとうございます!!少しでもお役に立てていたら嬉しいです!(^^)! 9月になっても、涼しくなるのはまだまだ先みたいなので、しっかりと気をつけていきたいですね!

    たらこ
    たらこ
  3. おっき さん

    たらこさん、こんにちは♪ 遅いコメントで失礼します。 食材を購入して、保存、調理、食べるまで、本当に気を遣いますね(>__<)基本をしっかりしていれば食中毒も怖くない!と思っているので、手洗いうがい、要加熱でしっかり注意していきたいと思います!!今回も勉強になりました♪

  4. いわかっちゃん さん

    凄く勉強になりました。今まで知らなかったことがいっぱいありました。まだまだ暑い日が続きますから食中毒には気をつけて過ごしたいです。

  5. >れいちゃん0150さん コメントありがとうございます!!野菜を洗うって簡単で基本的なことなんですけど、ほんとに大切なんですよね。このコラムをきっかけに、みなさんで気をつけていきましょう(^^♪

    たらこ
    たらこ
  6. >クリちゃんさん コメントありがとうございます☺ 牛肉は、鶏肉や豚肉に比べて細菌が少ないため、表面を加熱すれば、ユッケなど生食としても提供が許可されています(レバーは除きます)。ただ、少ないだけで無菌ではないので、日にちが経っていたり、調味液に漬け込んだりしていた場合は、細菌が増えていたり、お肉の内部まで細菌が入り込んでいる場合があります。そのため、個人的には、しっかりと管理・処理をされているお店以外では、十分な加熱が必要だと思います。

    たらこ
    たらこ
  7. れいちゃん0150 さん

    食中毒に一度なったことがあり、両親から雑に野菜を洗うなと注意された事を思い出しました

  8. クリちゃん さん

    あらためて勉強になりました。 肉についてですが、豚肉、鶏肉は十分加熱していますが、牛肉はそれほど加熱していません。 牛肉のステーキは、レアやミデアムでも食べるから。 牛肉も十分に加熱したほうが良いのでしょうか。